皆さん、有明海がどんな海か知っていますか? 有明海に行くと、潮が引いている時には干潟を見ることができます。その面積は日本一です。干潟にはムツゴロウやワラスボなど、有明海でしか見ることができない生物が約20種類以上います。また、干潟は海の水が引いた時と満ちた時の深さの差が6メートルになります。これは、2階建ての家やキリンと同じくらいの高さです。
 私たち、鹿島市立古枝小学校の4年生は(1)干潟実験(2)干潟体験(3)野鳥観察の3つの活動をしました。これらから学んだ干潟について紹介します。



実験1 ◆干潟のどろで水の汚れをとる◆

小さな粒が浄化手助け

 
 

 ぼくたちは、干潟の泥を使って水の汚れを落とす実験をしました。方法を説明します。
 (1)2つのビーカーに水と墨汁を入れてよく混ぜます。
 (2)ろ紙を使ってろ過します。
 (3)(1)のビーカーの片方に干潟の泥を入れてよく混ぜます。
 (4)ろ紙を使ってろ過します。
 皆さん、干潟の泥を加えた方のビーカーと加えていない方のビーカーでどのような違いがあったか分かりますか? ぼくたちが実験した結果、干潟の泥を加えた方の水はろ過されて、とてもきれいになりました。
 この結果から、干潟の泥の中に入っている小さな粒が水をきれいにしたということが分かりました。干潟が水をきれいにする働きをもっていることを知り、びっくりしました。


実験2 ◆二枚貝の働き◆

にごった水を透明に

 
 

 干潟には二枚貝がたくさんすんでいます。貝たちは干潟でどのような働きをしているのかを実験して調べてみました。実験で使った二枚貝は、アサリと同じ仲間で「ウネナシトマヤガイ」といいます。干潟では、カキにくっついてくらしていて、有明海ではたくさん見られる貝です。実験の方法を説明します。
 (1)300ミリリットルビーカー2つに海水を入れます。
 (2)両方にスプーン一杯の小麦粉を入れてよく混ぜてにごらせます。
 (3)片方のビーカーに二枚貝を入れます。
 30分待ってビーカーにどのような変化があったかを観察しました。二枚貝の入ったビーカーをよく見ると、小麦粉を入れて白くにごっていた水が透明になっていました。一方で、二枚貝を入れていないビーカーは白くにごったままでした。この結果から、二枚貝は水をきれいにする働きがあることが分かりました。



体験 ◆干潟の働き◆

水を浄化し、洪水も防ぐ

 
 

 肥前鹿島干潟は、ラムサール条約に登録されています。日本で50番目にラムサール条約湿地に登録されました。干潟は水をきれいにする働きがあり、その働きをお金にすると、なんと1年で3779億円の価値があるそうです。
 干潟には、川や海から栄養が流れてくるので、鳥や魚たちが集まってきます。太陽の光が干潟に当たることによって、表面の小さな生き物が増えて他の生き物のえさにもなります。干潟は、生き物にとってまるでレストランのような働きをします。
 また、たくさん雨が降った時に干潟が余分な水を吸い取って洪水を防ぐ働きもします。干潟はまるでスポンジのようです。このように、干潟はさまざまな働きをしています。



体験2 ◆干潟の生き物◆

逃げ足速いムツゴロウ

 
 

 ぼくたちは7月22日、干潟体験をしました。道の駅鹿島のそばの干潟で生き物を捕まえたり、観察をしたりしました。ぼくたちが一番多く捕まえた生き物は二枚貝でした。「ウネナシトマヤガイ」という名前で、2センチメートルくらいの大きさでした。
 次に多く見つけたのは、「ヤマトオサガニ」と「シオマネキ」でした。大きさは5センチメートルぐらいでした。また、ハゼもいっぱい見つけました。大きなハゼはとてもムツゴロウに似ていました。ハゼとムツゴロウの区別をするには体の模様と目の中の模様で区別するとよいことを教えてもらいました。
 ぼくたちは、ムツゴロウを捕まえることはできませんでした。ムツゴロウは逃げ足が速く、とても警戒心が強い生き物だと感じました。干潟には、いろいろな生き物がすんでいることが分かりました。



観察1 ◆干潟にやってくる鳥◆

サギ、マガモなど確認

 
 

 私たちは、1月18日に肥前鹿島ひがたに行き、野鳥観察をしました。そこで私たちが見つけた鳥を紹介します。
 1羽目は「クロツラヘラサギ」です。冬鳥で体長は70センチメートルほどの大きさです。特徴はしゃもじのようなくちばしです。2羽目は「アオサギ」です。90センチメートルくらいの大きさで、干潟に来るとだいたい同じ場所に止まるそうです。3羽目は「ダイゼン」です。冬鳥で30センチメートルほどです。灰色と白色の体の色です。4羽目は「ツクシガモ」です。60センチメートルほどの大きさで、赤いくちばしをしています。5羽目はマガモのオスです。緑色の頭で黄色のくちばしです。
 野鳥観察をしている時、干潟に捨てられたたくさんのゴミに気付きました。鳥たちが間違って食べてしまわないか心配になりました。干潟にゴミは捨てないで、大切にしたいと思いました。



観察2 ◆クロツラヘラサギについて◆

珍しい「食事」の様子

 


 ぼくたちは、野鳥観察でとても珍しい「クロツラヘラサギ」を見ることができました。クロツラヘラサギは、世界に3200羽しかいないそうです。2015年に日本で観察された数は371羽でした。クロツラヘラサギはボラやハゼなどの生き物が好きで、エビやカニ、貝なども食べます。
 クロツラヘラサギは10月の中ごろから5月の中ごろまで見られ、その後は韓国や中国に子育てのために帰って行きます。
 クロツラヘラサギは、肥前鹿島ひがたや浜川の河口などでよく見られます。クロツラヘラサギが食事をする様子は珍しく、めったに見ることができないと聞いていましたが、ぼくたちは観察の時に見ることができました。首を横にふって干潟に大きなくちばしを突っ込んで、とても忙しそうに餌を食べていました。



観察3 ◆渡り鳥にとって干潟とは◆

大切な“レストラン”

 

 渡り鳥たちにとって、干潟はレストランと同じ役割です。鳥たちの住むロシアなどの北の国では寒い季節になると、地面が雪に覆われて川が凍ってしまいます。そうなると、鳥は餌を食べることができないため、冬に温かい日本の有明海などに飛んで来ます。
 有明海のゴカイや貝などは鳥たちのごちそうです。日本が春になると、子育てのために帰って行きます。このように、干潟は渡り鳥たちにとって大切な場所です。実際に私たちが干潟に行って野鳥観察をした時に、たくさんの鳥が飛んで来ていました。餌を食べている鳥や、休んでいる鳥がいました。これからも鳥たちが安心して来ることができるように干潟を守っていきましょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加