姫神を祭っている姫方町の姫古曾神社。3年前に新築された

 先月は「肥前風土記」の「鳥栖市幡崎町から、幡を飛ばした」という地名由来でしたが、その続きをお話しします。

 幡はまず、東隣の「小郡市大崎の岩船神社付近に堕(お)ち、また再び飛び帰って来て、鳥栖市姫方の山途(やまじ)川のほとりに落ちた」と記してあります。

 幡を飛ばしたのは、姫方では通行人が多く殺傷されていました。それを鎮めるための占いでした。

 幡を飛ばした占い師はその夜、機織りの夢を見たことから、危害を加えているのは女神の怒りであることを知ります。そこで社を建て、神を祭ると、その後は通行人に危害を加えることもなく、平和になったそうです。

 女神を祭ったことから地名が姫古曾(ひめこそ)となり、後に姫方となったと言う、これも地名由来の話でした。ちなみに古曾は「古くは、かつては」の意味です。(平凡社『歴史地名大系42』「佐賀県」参考)

(藤瀬禎博・鳥栖郷土研究会会長)

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