2022年秋の九州新幹線長崎ルート暫定開業に伴い並行在来線となる肥前山口-諫早の鉄道施設維持管理費について、佐賀、長崎両県は12日、当初の合意通り「佐賀1対長崎2」の割合で負担することを確認したと発表した。想定した費用から大幅に上振れし、長崎側は増額分の負担割合の見直しを求めていたが、合意を履行する。運行開始前の準備経費は折半する。

 同区間は両県が鉄道施設を管理し、JR九州が運行を担う「上下分離方式」を採用する。08年に負担割合に合意した際は維持管理費を年間2億3千万円と試算していたが、資材や人件費が高騰し、新法人の運営費なども含め、約8億7千万円に膨らんだ。

 両県の実務者協議で長崎県は「災害などで費用が増加した場合は折半する」とした例外規定に該当すると主張し、佐賀県が反発。両県知事が互いの対応を疑問視する発言をしていた。

 佐賀県によると、施設の維持管理費(年間7億3千万円)、設備投資(同1億1千万円)、新法人の運営費(同3400万円)は当初の合意通り「佐賀1対長崎2」とする。

 4月から設置する一般社団法人「佐賀・長崎鉄道管理センター」は両県とJR九州の職員が各2人ずつ、計6人で構成。法人設立に向けて現在、鹿島市に配置している「共同作業所」と同じ場所に設ける。22年秋の運行開始までの1年半の新法人運営費は、合意当時に想定していない費用とみて両県で折半する。両県は21年度当初予算案に関連予算としてそれぞれ約2千万円ずつ計上する。

 ただ、年間約1億2千万円かかる固定資産税など諸税の負担割合については結論が出ておらず、両県で引き続き調整する。

 佐賀県の前田直紀交通政策課長は「当初の合意に沿った負担割合で協議が整った」と話した。(栗林賢)

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