強盗致傷罪に問われた佐賀市大和町尼寺、無職男性被告(35)の裁判員裁判で、佐賀地裁は10日、「被害者の証言の信用性には疑問が残る」などと強盗致傷罪を適用せず、窃盗罪を認定、懲役1年6月、執行猶予5年(求刑懲役7年)の判決を言い渡した。

 起訴状などによると、被告は昨年6月12日、佐賀市内の元交際相手の女性=当時(29)=宅から100万円を盗んで車に乗り込んだ。その後の状況について女性は「金を取り返そうと、ドアを引っ張っていた時に被告が車を急発進させた。転倒し、けがをした」と証言し、被告は強盗致傷罪で起訴されていた。

 女性の証言について、検察側は負傷状況と整合するなどとして信用性があると主張し、弁護側は「両者の言い分しかなく客観的証拠がない」と反論していた。判決理由で今泉裕登裁判長は「当時相当量の飲酒をしており、思い込みをしていた可能性がないとは言えない」とした。

 判決を受け、弁護側は「主張が認められ、正当に判断された」と話した。佐賀地検の西村恵三子次席検事は「判決内容を精査し、適切に対処する」とコメントした。

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