2020年の7月豪雨で被害に遭った道路や河川、農地を早期に元の状態に戻す佐賀県内の災害復旧事業費が55億6800万円(速報値・1月27日現在)に上ることが財務省福岡財務支局のまとめで分かった。公表を始めた06年以降、過去4番目の規模になった。

 内訳は道路や河川などの公共施設が約30億円、農業関連が約15億円で、鹿島市、嬉野市、藤津郡太良町での被害が多く、約半数を占める見込み。

 過去最高は、佐賀豪雨による被害が大きかった19年の112億8400万円。次いで西日本豪雨で農地被害が多かった18年が78億400万円、台風と秋雨前線豪雨で被災した06年が74億9千万円だった。

 災害復旧事業は暴風、洪水など自然災害が対象で、早期に復旧が開始できるように財務省が予算化している。費用の大部分を国が負担することで、県や市町は事実上、数%の財政負担で復旧工事ができる。

 復旧工事に迅速に取り組むため、(1)県や市町の担当者(2)国交省や農水省の査定官(3)財務省の立会官―の3者が現地に集い、復旧工法や事業費が適切かを確認する災害査定を実施する。県内では20年8月下旬から12月下旬にかけ査定があり、早いところでは10月下旬から着工している。

 昨年11月に鹿島市の農業用水路などを対象にした災害査定で立会官を務めた財務省佐賀財務事務所の藤田誠司所長は「被災者は大変な苦労をされ、県や市町の担当職員も寸暇を惜しんで対応している。国としても早期復旧へ引き続き尽力したい」と話す。(大橋諒)

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