地元住民から存続の声が上がる美術展示場「かわそえ佐賀田園の郷ギャラリー」=佐賀市川副町の市役所川副支所

 佐賀市役所川副支所の建て替えに伴い、地元で親しまれてきた3階の美術展示場が閉鎖される見通しだ。3月市議会に建設予算が提案される新支所はコンパクトな平屋建てになるため、市は「スペースに限りがあり、ギャラリーをつくるのは厳しい」と難色を示すが、住民からは存続を求める声が上がっている。

 「かわそえ佐賀田園の郷ギャラリー」は2010年、川副町と旧佐賀市の合併で使われなくなった議会事務局や議長室を改装してオープンした。町出身の洋画家大隈武夫氏、田原輝氏、深川善次氏、吉田進一氏の代表作約100点を借り受け、一部を常設展示している。「市民展示室」では愛好家や学校の美術展、書道展も開かれている。

 現支所は約40年前に建設された鉄筋コンクリート造3階建てで、現在の耐震基準を満たしていないことから建て替えが決まった。新支所は木造平屋建て約千平方メートルで、水産振興課など3機関が入る。本年度中に実施設計に入り、22年9月の完成を目指す。建設費などの関連議案が3月市議会に提案される。

 1月末、地元自治会や老人クラブ、文化連盟8団体がギャラリー存続を求める要望書を市に提出した。住民代表の一人は「市民が美術に親しみ、学び、発表するかけがえのない大事な美術館。せめて、空いている既存施設に代替施設をつくってもらえないか」と訴える。

 これに対し、市文化振興課は「今までのようにまとめて展示できる既存施設はなかなか見つからない。数点を分散展示できる場所を探していく」としている。

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