新型コロナウイルス感染症を巡る共同通信調査で、47都道府県庁所在地の自治体のうち佐賀市など39市区が、住民の中で最初に行われる65歳以上の高齢者へのワクチン接種を開始する時期について「4月上旬」と見込んでいることが6日分かった。5市はめどが立たないとした。集団接種会場での医師らの確保の現状を問うと「めどが立っていない」が27市に上った。

 全国の市区町村が担う高齢者への接種に関して菅義偉首相は2日の記者会見で「4月から進める」と表明した。ただ、多くの自治体は人員などの確保に苦心。4月上旬開始とした市区にも「国の方針に従い間に合わせるしかない」(長崎市)との声もあり、状況次第でずれ込む例も出そうだ。

 政府は米ファイザー製ワクチンを15日に正式に承認する見通しだ。

 調査は2~5日、47都道府県庁所在地(東京は都庁のある新宿区)を対象とした。高齢者への接種開始の設問では札幌、仙台、奈良、徳島、那覇の5市は見通しが立たないと答えた。仙台はワクチンが供給される時期や量について「政府が計画を全く示していない」ことを理由に挙げた。

 体育館などの集団接種に関する問いでは、会場確保に関し「(完全に)めどが立った」「おおむねめどが立った」を合わせて23市だった。

 「めどは立っていない」は11市。ほかに「集団接種をするかどうかを含めて協議中」などとする青森、松山両市をはじめ接種態勢自体が固まっていない自治体もある。

 集団接種会場での医師や看護師らの確保状況では27市がめどが立たないのに対して「おおむね確保のめどが立った」は8市のみで「めどが(完全に)立った」の回答はなかった。盛岡市は「集団接種の予定はない」とした。残る11市区は調整中や検討中など。

 一方、診療所のかかりつけ医らの個別接種を中心としつつ、集団接種も補完的に組み合わせる「練馬区モデル」(東京都)について「参考になる」としたのは44市区で9割超を占めた。人員や会場確保が進まず、診療所に活路を見いだそうと頭を悩ます自治体が少なくないことをうかがわせた。

 厚生労働省は、集団接種の際、医師が体調や持病を確認する予診から接種までの時間の目安を1人3分とする。9市は「可能」とする一方、23市区は「難しい」とした。【共同】

 

佐賀市も「めど立たず」

 新型コロナウイルスのワクチン接種に向けた準備状況について佐賀市は、集団接種をする際の会場や医師、看護師の確保について「めどは立っていない」と回答した。

 ワクチンの接種情報を巡っては、国はマイナンバーを活用し、接種状況や履歴を一元管理するシステムの導入を検討している。これについては「市町の事務負担が増し、国のメリットが優先されている」としてシステム導入に反対する立場を示した。

 高齢者の接種開始時期は国の方針に従い「4月上旬」としている。予診から接種までの時間の目安を「1人3分」とする国の指針については「難しいと思う」とした。(岩本大志)

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