地方防災会議の女性比率

 各自治体が防災計画策定のため設置する地方防災会議で、国が2020年の目標としていた女性委員の比率30%を達成したのが全国で2%弱にとどまることが6日、共同通信のアンケートで分かった。警察幹部など、男性中心のポストから委員を選ぶ仕組みが壁となった。3月に発生10年となる東日本大震災では、着替えや授乳の場所がないなど女性への配慮に欠けた避難所もあった。災害対策に女性の視点を反映する体制が求められているが、道のりは遠い。

 昨年10~12月に回答した1516自治体のうち、防災会議を開催しているとした1487自治体を集計。このうち30%を達成したのは27の県市町村で全体のわずか1・8%。2割近い292市町村は女性委員が1人もいなかった。女性の平均比率は8・7%だった。

 地方防災会議は、災害対策基本法に基づいて都道府県や市区町村がそれぞれ設置。委員の多くは、警察や公共交通機関などからの推薦で選ばれている。目標を達成できなかった自治体の8割以上が「委員を出してもらっている公共機関に女性が少ない」と回答。「社会全体で管理職等の女性の割合を増やしていくことが必要」(東京都荒川区)との指摘もあった。

 条例改正で委員の定員を増やし、女性登用を目指す自治体もあった。

 30%を達成した自治体は「役職にこだわらず、防災対応力を備えた実務者を委員に選任している」(徳島県)、「『地域枠』を設け、障害者福祉団体など女性が多い組織を加えた」(岡山県真庭市)と、工夫を凝らしている。

 国は女性委員を増やすため、12年に災害対策基本法を改正。住民の自主防災組織のメンバーや学識経験者も委員になれるようにした。15年に決定した第4次男女共同参画基本計画で、20年までに女性比率30%の目標を掲げたが成果は出ず、20年12月に閣議決定した第5次計画で、目標達成期限を25年に延長した。【共同】

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