20200915杵藤版

 武雄市の9月市議会の一般質問で、ある小学校で洋式トイレの数が少なく子どもが困っている話から、洋式化の状況が説明された。牟田由紀子こども教育部長は、市内の全小学校の洋式化率は平均40%で、困っている話がある学校は20%と説明。小松政市長は「学校によって設備の大きな不均衡があるべきではない。(家庭のトイレの状況などの)アンケートを基に必要であれば対応する」と答えた。(以上、2020年9月15日の記事)

 

 「議会での議論後、市内全小学校の保護者に自宅のトイレの状況を聞くと、家庭では99%が洋式だった。学校別の洋式と和式の比率を比較し、洋式が少なかった御船が丘小で洋式を増やすように計画を進めている」-武雄市教育政策課は今年1月、小学校のトイレ改修計画の状況を説明した。

 保護者アンケートには1868件の回答があり、「洋式だけ」が1837件、「和式だけ」が15件、「洋式と和式」が16件という結果だった。洋式率は99%に上った。

 一方、市立11小学校の校舎内にある洋式トイレ1基あたりの児童数も割り出した。最も多かったのが御船が丘小の58人で、他の学校は10~29人だった。議会で指摘された学校も御船が丘で、同校の和式トイレの一部を洋式化して、他校並みにする計画を進めている。

 具体的には洋式を11から27に増やし、和式は39から20に減らす。和式19を壊して洋式16を設けることで、洋式トイレ1基あたりの児童数は24人と他校並みになる。21年度予算に整備費を計上する予定で、夏休みの工事を検討している。

 市教委は「御船が丘は1992年の新築で、他校はその後に相次いだ大規模改修の時や、洋式化に国の補助があった2009年に、1カ所のトイレに最低一つを洋式にしたことなどで洋式化が進んだ」とする。また、「中学校の洋式化率は小学校より低いが、小学校低学年に和式の使用が難しい子が多いことから小学校を優先している。逆に家以外では和式を使う子もいるので、和式も残す必要がある」とトイレを巡る状況を説明する。

 文部科学省が20年9月現在でまとめた公立学校のトイレ状況調査によると、県内の小中学校の校舎や体育館、屋外を含むトイレの洋便器率は47・8%で、全国平均の57・0%を下回っている。市町別では東松浦郡玄海町の100%から杵島郡白石町の29%までばらつきは大きい。市では鳥栖市の81・3%が最も高く、伊万里市の30・6%が最も低かった。

 学校の新築や改修、統廃合など市町で事情が異なるほか、武雄市のように学校間で洋式化の状況が異なるケースもある。洋式化には国の補助制度があり、新型コロナウイルス対応の国の特別交付金もトイレ改修に活用できた。一考の必要がある自治体もありそうだ。(小野靖久)

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