マレーシアに輸出するハイブリッド型の海洋温度差発電装置=伊万里市黒川町のゼネシス

 佐賀大海洋エネルギー研究センターは4日、伊万里市黒川町の工場で、マレーシアに輸出する海洋温度差発電(OTEC)の実証試験設備を報道陣に公開した。海水の淡水化も同時に行う世界初のシステムを導入している。2022年に稼働させ、商用化に向けて現地と共同研究を進める。

 OTECは、海の表層と深層の温度差を利用して電気エネルギーを生み出す。温暖な地域の海に適しているとされ、マレーシア工科大にも研究機関がある。両大学は14年に連携協定を結んでいる。

 今回輸出する設備は、国の国際貢献事業の採択を受けて開発した。OTECと海水の淡水化を融合した新しいシステムで、一つの設備で電気と水を供給できる。20年12月に完成し、今年中に輸出する。実証試験設備は出力3キロワット。これをベースに出力5千~1万キロワットの商用設備の開発を目指す。

 池上康之センター長は「クリーンエネルギーと安全な水の安定した供給を実現できれば、他国への展開も期待される。佐賀発の技術で地球規模の課題解決に貢献する重要な一歩となる」と話した。(青木宏文)

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