浸水を防ぐための止水板や止水テープについて説明する山口修代社長(左)=武雄市朝日町のメリーランド武雄

 2019年8月の佐賀豪雨で甚大な被害を受けたタケオボウル(武雄市朝日町)の運営会社メリーランドの山口修代社長による講演会と現地研修が同施設で開かれた。山口社長は「土壇場になって慌てるのではなく、備えが必要」などと訴えた。

 タケオボウルに近い同市高橋周辺は水害の常襲地帯だが、「これほどの水害は経験がなかった」と山口社長。駐車場の車は天井近くまで浸水し、敷地内の衣料品店はショーウインドーのガラスが水圧で割れた。営業再開まで約4カ月かかったテナントがあったことなどを伝えた。

 水害で得た教訓としては「“建物を守る構造”を整えることが必要と考えた」と山口社長。建物の出入り口に浸水を防ぐ止水テープを貼り、防水板を設置したことを紹介した。土のうを保管し、エアコンの室外機の置き場はかさ上げした。敷地内の一部店舗は、店を囲むように高さ180センチの壁も設けているという。

 買い物客らを守るため、災害時対応マニュアルも整えた。警戒レベル3以上になった場合は、駐車場に設置したスピーカーで1日4回、情報を伝えることにしている。

 さらに「災害時対応の認識を共有したい」とテナントの従業員らも含めた研修会を実施。止水テープの貼り方や土のうの積み方などを訓練し、作業に必要な人数や作業時間も確認した。従業員の入れ替わりが多いテナントもあり、個別に対応するなど細かくケアしていることも紹介した。

 講演会は中小企業佐賀懇話会が現地研修を兼ねて主催し、製造業やサービス業などから約20人が参加した。(中島佑子)

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