政府が新型コロナ特措法に基づく東京や福岡などへの緊急事態宣言を3月7日まで延長することを決め、「Go To トラベル」の停止も継続される格好となった2日、佐賀県内の宿泊業者からは「早く再開してほしい」「遅れればつぶれるところも出てくる」と悲痛な声が漏れた。既に年末年始の稼ぎ時を失っているだけに、経営は刻一刻と厳しさを増している。

 「まさに今日、キャンセルの連絡が入った。緊急事態宣言が延長になるかがポイントだったようだ」。佐賀市のホテルの総支配人(54)は、そう言って肩を落とした。毎年2、3月に県外の大学から運動部が合宿に訪れるが、中止になった。大規模な合宿だっただけに1千人泊分を超える宿泊がなくなった計算だ。

 GoTo事業が全国一斉に停止になった昨年末以降は、キャンセルを促す電話をホテル側からかける作業にも追われた。「私たちの方からキャンセルして下さいなんで、一番言いたくない言葉ですよ」と振り返り、「緊急事態宣言が3月頭で終わっても、『GoToの再開は4月から』となったら、たまったもんじゃない。つぶれるホテルや旅館もいっぱい出てくる」と悲壮感を漂わせた。

 一方、県が独自に実施した飲食店への時短営業要請は、県内の感染状況が落ち着きつつあるため、予定通り2月7日までで解除される見通しとなっている。

 県飲食業生活衛生同業組合の吉田彰友理事長(69)は「東京などと同じように3月まで長引けば、歓送迎会シーズンまで影を落とすと思っていた」と胸をなで下ろし、「少しずつ人の動きが戻ってくれれば」と前を向いた。(大橋諒)

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