園児の健やかな成長を支援している「基山こどもねっと」の活動に参加する佐賀未来創造基金の山田健一郎代表理事(右から2人目)ら=1月14日、基山町の基山保育園

 地域課題の解決に向けた地道な活動が高い評価を受けた。30日に受賞団体が発表された「地域再生大賞」で、市民コミュニティー財団の佐賀未来創造基金(佐賀市)が大賞に輝いた。メンバーたちは寄付者の思いが込められた「志金」を団体に届け、それぞれの事情に寄り添った伴走型の支援を続けている。

 寒さが少し和らいだ1月中旬。同基金の山田健一郎代表理事(43)は吉村興太郎専務理事(81)と三養基郡基山町に向かった。学校生活になじめない「小1プロブレム」の解消を目指し、町と連携して園児向けのプログラムを提供している「基山こどもねっと」の活動に参加した。

 山田代表理事はコロナ禍の中、活動が継続できていることに安堵あんどし、主催者と意見を交わした。「いま必要なのは市民活動を支えている側を支援すること。一つつぶれると、100人が困ってしまう」と危機感をにじませた。

 同基金の誕生は2013年。市民や企業からの寄付、県からの補助金をもとに市民活動団体の支援を始めたが、佐賀県が全国に先駆けて取り組むふるさと納税の市民活動への指定寄付などで規模が広がった。19年度までに400以上の団体を支援、助成総額は8400万円を超えている。

 団体が発足当初から大切にしているのは、市民活動団体、企業、行政などの枠を超えた協働だ。19年の立ち上げから援助を受け、定期的に意見交換しているフードバンクさがの干潟由美子代表(56)は「目標の実現に向け、足りない部分を一緒に考えてもらっている」と感謝する。

 近年、運営面でさらに前進があった。全国で年間700億円ともいわれる休眠預金の活用だ。議員立法で公益活動に生かすことが認められ、19年度は九州で唯一、分配団体に選ばれた。

 市民コミュニティー財団の立ち上げを思い立った長崎、熊本、福岡各県の団体をサポートしている。助け合いの輪を九州、全国に広げることも目標だ。

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