「少弐氏の興亡と一族」と市丸昭太郎さん

 歴史研究書「少弐氏の興亡と一族」を出版した武雄市橘町の市丸昭太郎さん(80)

 

 「武藤少弐は蒙古軍を撃退したのに、その功績の記録は少ない。歴史的に抹殺されているともみえる。なぜそうなったのかを知りたかった」。4年ぶりに歴史研究書をまとめたきっかけを話す。

 少弐氏は中世に筑前や肥前などを治めた御家人・守護大名で、蒙古襲来の際、武藤少弐(景資)は日本軍の大将として蒙古軍を撃退したとされる。

 「少弐氏は幕府とも朝廷とも戦っている。歴史書は江戸時代に入って書かれたものが多いが、当時の著者が幕府や朝廷に遠慮して記述しなかったのではないか。ただ、この推測は本には書かなかった。書いたら歴史書ではなく小説になってしまうから」と笑う。

 名村造船所を退職した1998年から肥前中世史研究会などで歴史研究を始め、橘町歴史研究会の会長も務める。出版は2016年の「龍造寺家と鍋嶋直茂」に続いて2冊目。

 次のテーマは「殉死」。「古代はあったのに戦国時代になくなり、徳川の時代に復活している。佐賀でも直茂を追って12人が殉死したといわれる。『なぜ死ぬのか』追ってみたい」という。

 「少弐氏の興亡と一族」はA5判、207ページ。1650円。問い合わせは佐賀新聞プランニング、電話0952(28)2152。(小野靖久)

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