冷凍網を張ったノリ養殖場に飛来したカモ=2020年1月3日(鹿島市提供)

ラムサール条約登録5周年で開かれた有明海を考えるシンポジウム=鹿島市生涯学習センターエイブル

 「有明海から環境を考えるシンポジウム」が24日、鹿島市生涯学習センターエイブルで開かれた。有明海に飛来するカモによる養殖ノリの被害に関する初の調査結果の報告があった。被害の軽減につなげるため、カモの生態に添って対策を講じ、関係者間で密な情報共有を図ることが大切との提言があった。

 カモによるノリの被害調査は鹿島市が実施。シンポジウムでは、この結果を担当者が報告した。それによると、鹿島のノリ養殖場に飛来するのは植物を主な餌とするヒドリガモで、昨年1月、冷凍網を張った直後に飛来数が増加した。柔らかいノリの葉体を好んで飛来した可能性があるという。

 カモによる食害については、全国的にも抜本的な対策は確立されていない。市が調査を委託した会社の担当者は「追い払いや威嚇の他、食わせ用の網を設置して誘導を図るなど、対策は組み合わせることが大切」と提言した。

 市ラムサール条約推進室はLEDライトを活用して草がある陸地へヒドリガモを誘導できないか模索しており、「カモ類を守りつつ食害を減らす。産業と環境の共存を図りたい」との考えを示した。

 シンポジウムはラムサール条約登録5周年記念で開いた。鹿島市のユーチューブで視聴できる。 (中島幸毅)

このエントリーをはてなブックマークに追加