米国の大統領にジョー・バイデン氏が就任した21日、佐賀県内でも今後の日米関係や新型コロナウイルス対策、経済政策を注視する声が上がった。多様性を重視した閣僚の顔ぶれとなり、女性で初めての副大統領となったカマラ・ハリス氏に期待する意見もあった。

 バイデン氏は就任直後から、積極的に感染拡大を防ぐ方針を示している。県医師会常任理事でもある県健康づくり財団副理事長の樗木おおてき等さん(69)は「大規模集会を開かなかった選挙手法を見ても、常識的な対応がなされるだろう」としつつ、「経済規模が大きい米国の感染状況は世界に影響する」として有効な対策を打てるかどうかに注目する。

 「米国が世界保健機関と協調し、感染収束を推し進めることが何より経済を回すことにつながる」。日本貿易振興機構(ジェトロ)佐賀貿易情報センターの吉田健所長(43)はそう指摘しつつ、バイデン氏が電気自動車の普及を進める考えを表明していることを踏まえ「自動車産業の裾野は広く、県内にも関連企業は多い。常に情報収集に努める必要がある」と話した。

 農業分野に関し、JA佐賀中央会の安藤新一農政広報課長は「バイデン氏の公約で新たな貿易交渉はしないとなっていて、当面は動きはないだろう」と予想する。佐賀空港(佐賀市)への自衛隊輸送機オスプレイ配備計画に反対する住民の会の古賀初次会長(71)は「トランプと比べてバイデンは温厚で誠実なイメージがある。ただ、防衛や日米安保をどう進めていくのかは見えてこない」。

 バイデン氏とほぼ同年代の三養基郡みやき町の宮原宏典町議(79)は「健康であれば年齢は関係ない」と強調。自身も議員活動や家業の農業を精力的にこなし「年齢を重ねることで得てきた経験こそが大切」とエールを送った。

 副大統領に就任したハリス氏についてNPO法人女性参画研究会・さがの山﨑和子理事長(73)は「生き生きとした姿や活躍を通じて、佐賀でも若者や子どもたちに対する女性のロールモデルになってもらえれば」と期待を込めた。(取材班)

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