新型コロナウイルスの感染状況を定例会見で説明した山口祥義知事。緊急事態宣言への見解も示した=佐賀県庁

 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため独自に緊急事態宣言を発出する自治体が増える中、佐賀県の山口祥義知事は20日の定例会見で「『緊急』という言葉は重く、大切にしたい。強い措置を伴う本当に大変な事態ということを県民と共有する必要があり、今回は使わないでおいた」と緊急事態宣言に対する見解を述べた。

 県は21日から2月7日まで、県内全域の飲食店に営業時間を午後8時までに短縮するよう要請した。緊急事態宣言を出さなくて済むよう一歩手前で医療機関を守るための「非常警戒措置」との位置付けを示した。

 山口知事は内閣安全保障・危機管理室で災害現場を指揮した経験がある。災害対策基本法に基づく災害緊急事態の布告は経済統制を伴うため「阪神大震災でも政府は(発動を)逡巡(しゅんじゅん)した。『緊急』という言葉はそれほど重い」と説明した。

 「緊急事態宣言には実効性がなければならない」とし「国民、県民、報道機関と(緊急事態は)本当に大変なことだという意識を共有したい」と強調した。「(コロナ禍で)強い措置をと思う気持ちは分かる」としつつ「『家から出ないで』と徹底的な措置を取る時のために今回は緊急事態宣言を使わないでおく。言葉が先に走ってしまうのは避けたい」とした。(栗林賢)

このエントリーをはてなブックマークに追加