佐賀県内での新型コロナウイルス感染が拡大している現状を踏まえ、県は15日、感染状況が政府の対策分科会の指標で2番目に深刻な「ステージ3」(感染急増)に悪化しているとの認識を初めて示し、県内の飲食店に営業時間短縮を要請する方針を固めた。来週末をめどに要請し、飲食店には協力金を支払う方向で最終調整している。緊急事態宣言の対象地域で先行して時短要請を始める福岡県との連携を図る。佐賀県は県内で15日、1日当たりでは過去最多の男女35人の感染を確認したと発表した。

 飲食店への時短要請は新型コロナ特別措置法24条に基づく佐賀県独自の措置となる。協力金の財源には新型コロナ対応の地方創生臨時交付金の「協力要請推進枠」を活用する考え。県は国から財政支援を受けるため、西村康稔経済再生担当相との協議に入った。

 福岡県の時短要請は16日~2月7日の間、飲食店の営業を午後8時まで、酒類の提供を午後7時までとしている。佐賀県関係者によると、来週末をめどに同様の内容での要請を目指す。県内の飲食店でクラスター(感染者集団)は発生していないが、県幹部は「昨年春の前回宣言の際は福岡から佐賀に多くの人が流れてきた。先手を打って対策を取る」と強調した。

 県庁で15日に開いた対策本部会議で、山口祥義知事はクラスターが複数発生していることで「病床の逼迫(ひっぱく)度が高まっている」と述べた。県内の確保病床332床に対する使用率は27・1%(15日正午現在)で、療養者数や1週間当たりの新規感染者数など五つの指標でステージ3に達した。

 山口知事は県内の感染状況がステージ3で例示される「一般医療にも大きな支障が発生することを避けるための対応が必要な状況」にあるとし、「まさに今、ステージ3だ」との認識を示した。爆発的な感染で医療体制が機能不全となるステージ4に悪化させないために「ここが踏ん張りどころ。瀬戸際でとどまれるよう県民と一緒に頑張りたい」と呼び掛けた。

 佐賀県内の飲食店への時短要請は、緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大された昨年4月22日から5月6日に実施して以来。山口知事は「福岡との経済活動は密接不可分。九州全体で感染拡大の流れを止めるため強い連帯を図っていかなければならない」とした。(栗林賢)

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