新規就農を支援する佐賀市トレーニングファームの4期生の入校式が佐賀市富士支所であった。県外出身の40代3人が「心機一転、農業で頑張りたい」などと決意を述べた。3人は2年間、富士町でホウレンソウ栽培を実践的に学ぶ。
式では、地元自治体やJA、生産部会などで組織する推進協議会の水田強会長が「山の暮らしは絆が生きている。困った時は声をかけて。みんなが助けてくれる」と歓迎。荒巻秀泰・JAさが佐城エリア常務理事は、富士町のホウレンソウ栽培が40年以上の歴史を誇る一方、最大120人いた生産者が30人程度に減っている現状を説明し、「ぜひ、町の農業をけん引する担い手農家になって」と激励した。
福岡市の川浪亮さん(46)、知子さん(41)夫妻は1歳の娘を連れて富士町に移住。システムエンジニアだった亮さんは「トレーニングファームをネットで知った。コロナで都市部での生活に息苦しさを感じていた」とあいさつ。知子さんは「環境は変わるが、ワクワクしている。地域と交流したい」と抱負を述べた。
岡山県倉敷市で旅行業に携わっていた山本洋司さん(47)は「自然が失われることに危機感を持っていた。佐賀大出身で、佐賀は第二の故郷。可能性に満ちた農業で頑張りたい」とあいさつした。