晴れ着に身を包み、友人との再会を喜ぶマスク姿の新成人たち=10日、佐賀市文化会館(撮影・鶴澤弘樹)

 11日の「成人の日」を前に、佐賀県内11市町で10日、成人式が開かれた。新型コロナウイルスの感染予防で会場を複数に分けたり、時間をずらしたりして「密」を避ける工夫が取られた。都市部で成人式の中止や延期、オンライン開催が相次ぐ中、県内の新成人たちはマスク姿で再会の喜びをかみしめた。

 県内で最も多い約1200人が参加した旧佐賀市の成人式は市文化会館で開かれた。今年は密集を避けるために3会場に分け、席を一ずつ空けて座った。

 新成人を代表して佐藤遼太郎さん=佐賀県警=と井上桃子さん=福岡大2年=が誓いの言葉を述べ「新型コロナで緊急事態宣言が出されるなど、経験したことがない激動の時代だが、一人一人に何ができるか“全集中”で考え、心を燃やして未来に向かって挑戦していく」と力を込めた。

 秀島敏行佐賀市長からは感染を予防するため同窓会などは控えてほしいという「お願い」があった。井上さんは式典後、「10年後の30歳の節目にまた会えたらいいねと、友達と話した」と報道陣に述べた。

 式典は例年より約10分短い30分程度で、終了後の立食パーティーも取りやめになり、新成人は名残惜しそうに屋外で写真撮影や雑談に興じた。兵庫県から参加した大学2年の男性は「関西の友人の中には『2日前に急に中止の知らせが来た』と話す人もいた。自分も半ば諦めていたけれど、佐賀は会場で開いてくれてうれしい」と顔をほころばせた。関東からの出席者の中には事前にPCR検査を受けて参加した人もいた。

 鹿島市では西部と東部の「入れ替え制」で市生涯学習センターエイブルで開き、全体の同窓会は中止になった。鹿島西部中卒の吉田有希さんは「昔からの友人に会うことができてホッとした。新型コロナが落ち着いたら『絶対に集まろう』と約束した」と話した。

 県内の新成人は前年より169人少ない8878人で、式典は3日の多久市などを皮切りに20市町が44会場で実施した。10日は佐賀市や鹿島市に加え、唐津市、鳥栖市、伊万里市、小城市、神埼市、神埼郡吉野ヶ里町、三養基郡基山町、上峰町、みやき町で執り行われた。(大橋諒、中島幸毅)

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