楓子さんがデザインしたドリップコーヒーのパッケージ

水性ペンを手に、力強く色を塗っていく瀬戸口楓子さん(左)と見守る庸子さん=佐賀市

 カラフルな小さい丸が紙一面に広がる-。自閉症の瀬戸口楓子さん(20)=作家名はfuco:(フーコ)、佐賀市=の描く柔らかな絵がこのほど、ドリップコーヒーのパッケージデザインに採用された。デザインしたマグカップも好評で、母親の庸子さん(49)は「ポジティブなエネルギーにあふれている。多くの人に見てもらいたい」と話す。

 楓子さんが高校1年生のとき、庸子さんが「丸を描いてみたら」と勧めたところ、集中して描き続けた。「丸や三角、四角という分かりやすい形だとイメージしやすいと気付いた」と庸子さん。今では日課となり、水性ボールペンを手に1時間半ほど取り組む。

 写真投稿アプリ「インスタグラム」(アカウント fuco2585)では、制作風景などを発信。投稿を見た三重県の一般社団法人「kinari」から、販売するドリップコーヒーのパッケージデザインの依頼を受け、制作。花束のようにも見えるカラフルなデザインには、「これはありがとう」など、楓子さんが味わい深いメッセージも添えている。

 デザインを多くの人に知ってもらおうと、マグカップを制作。半年で200個が売れたという。楓子さんは作品の収入を、画材の購入に充てている。

 庸子さんは「作品を通して、つながりができ、世界が広がってきた。自閉症の家族がいる人たちに、“こんなことができればいいな”と思ってもらえたらいい」と話す。

 コーヒーやマグカップは県内では唐津市の商業施設「KARAE」などで販売している。(福本真理) 

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