鳥栖市は公立、私立の保育所のICT化と、現場の保育士の負担軽減を図る。保育記録の作成や登園・降園の管理、保護者への一斉メール配信機能を備える。連絡帳に毎日手書きしていた園児の保育所での様子などをタブレット端末で入力して保護者と共有できるほか、新型コロナウイルスや豪雨災害で緊急に休園が必要な場合も、一斉メールで対応できるようになる。

 現場の保育士は、連絡帳への記入のため、お昼寝タイムなどのわずかな時間を利用しているという。システム導入により定型句の入力が楽になり、年次計画、月次計画、日報の記入時も重複部分はコピーして入力できる。一斉メールは相手が開封したかどうかも確認できるため、未開封の保護者への連絡が徹底できる。

 公立保育所は0歳児、1歳児の担当保育士には1人1台、2歳児以上は各クラス1台のタブレット端末を配備。2月から試験運用し、4月からの本格運用を目指す。私立保育所は導入システムを自ら選定後、市が導入経費の4分の3を上限75万円まで補助する。保育所の業務効率化を図る国の補助金を利用し、20年12月の一般会計補正予算で1145万円を計上した。

 同様の補助事業は18年も行ったが、活用できるか現場に不安の声もあり、私立3カ所だけの利用にとどまった。今回は、先行事例などを見た保育所側から要望があったほか、新型コロナ対策としての国の推奨もあり、公立4、私立14カ所で整備する。市内26の認可保育所などのうち、導入済みと合わせて22カ所でICT化が進む。

 同市は、保育士不足による希望する園などへの入所待ち児童が79人(20年4月現在)いるといい、担当者は「負担を軽減することで、保育士の離職防止や保育士の確保にもつながれば」と期待する。(樋渡光憲)

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