新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府は7日、首都圏の1都3県を対象に緊急事態宣言の再発令を決定したが、佐賀県内は状況が異なる部分がある。現状と、県による県民への呼び掛けをまとめた。

 【感染状況】

 「現時点で感染の広がりは封じ込めている。市中感染も起きていない」。県健康増進課の井田政和課長は強調する。感染者の周辺から陽性がなくなるまで徹底的にウイルス検査を実施する「佐賀方式」と呼ぶ疫学調査。県内の新規感染者数の最多を更新した4日の23人についても「感染経路は追えている」とする。

 感染の特徴は2点。家族間での感染が多いことと、福岡での会食や、年末年始に首都圏から帰省した人など県外由来のケースが目立つことだ。県は毎朝の検温や家庭でもマスクを着用するように呼び掛けている。

 【医療体制】

 県は「県内の医療体制は逼迫(ひっぱく)した状況にない」と説明する。入院用ベッドを281床(うち重症者用47床)、無症状や軽症者向けのホテル療養に230室を確保し、現在の病床使用率は10%強で推移する。

 ただ、大川内直人健康福祉部長は「1日に多くの陽性者が出ると、保健所の調査や医療機関の運用に負担がかかる。緊張感を持って臨んでいる」と話す。クラスター(感染者集団)が複数発生すると、一瞬で状況は暗転するとの認識だ。

 【飲食店】

 首都圏1都3県の飲食店には午後8時までの営業時間短縮が要請されるが、県内は飲食店でクラスターが見られる状況にない。山口祥義知事は「引き続き、県内消費を促す『支え愛』局面だ」と訴え、飲食店への時間短縮要請や会食の人数制限は実施していない。

 飲食業界の支援策「Go To イート」に関し、利用を広く促すためのチームを県庁内に立ち上げ、企業や団体に積極的なプレミアム付き食事券の購入と利用を促している。

 【県外との往来】

 1都3県への緊急事態宣発令が決まる前から、感染が拡大している首都圏と関西圏、中京圏、北海道、広島県に対し「往来はできるだけ自粛を」と要請してきた。隣県の福岡、長崎両県については「往来、特に会食は最大限の警戒を」と呼び掛けている。(栗林賢)

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