感染防止対策を徹底して営業している飲食店。首都圏での緊急事態宣言の再発令に不安の声も聞かれた=7日夜、佐賀市愛敬町の「いざかや飛鳥」

 「年末年始の利用も少なかった」「これではもたない」-。緊急事態宣言の再発令に伴い、国は8日からの感染対策の柱として飲食店に午後8時までの営業時間短縮を要請した。対象地域は1都3県とはいえ、地方でも外食控えが加速することが予想され、佐賀県内の飲食業界からは悲痛な声が上がった。

 「緊急事態宣言が出て、飲食店への時短要請の報道ばかりが耳に入ってくれば、佐賀の人も外食に行かなくなる」。約1300の飲食店やスナックなどが加盟する佐賀県飲食業生活衛生同業組合の吉田彰友理事長(69)は危機感をあらわにする。

 「第3波」の拡大で忘年会や新年会のキャンセルが相次ぎ、県内の飲食業界も書き入れ時を失った。7日に佐賀市で開かれた同組合の支部長会議では「スナックの売上は前年の半分にも届かない」「焼き肉店や居酒屋も5~7割に落ちている」「開けてもお客が来ず、閉めたら借金が払えない」と窮状が報告された。

 吉田理事長は「県はGoToイート食事券の販促を強化するというが、このような状況では買い手は少ないはず。まずは都会と佐賀県内では状況が違うことを皆さんに理解してもらうための施策を」と切望した。

 首都圏は大量消費地としての側面があり、取引がある県内企業も不安を隠さない。出荷の約半分を首都圏向けが占める天山酒造(小城市)は、前回の緊急事態宣言が出された昨年4、5月は売上が半分になった。七田謙介社長(50)は「飲食店が午後8時までとなると、仕事が終わって飲みに行こうとはならない。どれほどの打撃を受けるのか…」と話した。(大橋諒、志波知佳)

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