2021年度の一部分譲開始を前に、造成が進む「佐賀大和IC(インターチェンジ)工業団地」=佐賀市大和町東山田地区

 佐賀市は4月から、大和町東山田地区に造成中の「佐賀大和IC(インターチェンジ)工業団地」の一部で分譲を開始する。工業団地の分譲は、2016年に久保泉第2工業団地が完売して以来5年ぶりになる。一方、新型コロナウイルスの影響は企業の誘致活動にも影を落とす。市は現地に足を運ばずに見学ができるバーチャルリアリティー(VR)ゴーグルを活用する映像の制作に乗り出すなど、誘致活動の在り方を模索する。

 市内には9カ所の工業団地があり、67社が操業している。10カ所目になる新工業団地は、佐賀大和ICの西約3キロに位置する。全体面積は約7・5ヘクタールで、分譲面積は5・7ヘクタール。20年1月から造成工事を進め、現在は敷地内の道路工事などを行っている。進出企業数は8社程度を想定し、約300人の雇用創出を見込む。

 17年の計画発表後は、50件を超える問い合わせが、関東の企業を中心に寄せられていた。ただ、新型コロナの影響で本年度上半期は問い合わせが「ゼロ」になり、状況が一変した。

 「住民の勤勉さや暮らしやすさなど、佐賀の総合力が企業誘致の鍵となってきたが、伝えることが難しい状況になった」と新工業団地推進室。市のホームページで造成工事の映像を発信するほか、20年秋からは接触を最小限にするため、企業の個別見学会の受け付けを始めた。

 分譲開始までには、3D画像が完成する予定。進出希望の企業へVRゴーグルを郵送し、佐賀に足を運ばなくても、現地の状況や音声案内による説明を受けることができるようにする。

 新工業団地推進室の福田秀典室長は「コロナ禍で説明に行くことも、企業に来ていただくことも難しい状況だが、働く場を確保し、人口流出を防ぐことの大切さは変わらない。多様な方策を模索しながら、誘致に取り組みたい」と話す。(川﨑久美子)

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