大隈重信の生涯をテーマとしたCDを発売した薩摩琵琶奏者の北原香菜子さん=佐賀市の薩摩琵琶かなこ堂

北原香菜子さんのCD「琵琶で聴く、大隈重信ものがたり」のジャケット

 鶴田流の薩摩琵琶奏者、北原香菜子さん(37)=佐賀市=が、1月10日に百回忌を迎える大隈重信(1838~1922年)の生涯をテーマとしたCDを発売した。首相として時代を率い、早稲田大を創設した大隈の激動の生涯にちなむ12曲を収録。「郷土の偉人の物語を、みんなで共有することが供養になる」と思いを語る。

 北原さんは早稲田大OG。大隈の命日に開かれる法要で数年前から演奏してきた。2019年4月から佐賀市の大隈重信記念館で、史実を基に自身で脚本も手掛けたオリジナルストーリー「大隈重信ものがたり」と銘打つミニコンサートを1年かけて実施。「演奏を形として残し、多くの人が大隈さんを知るきっかけになれば」と百回忌に合わせてCD化した。

 CDは2枚組、全12曲。ジャケットは、佐賀新聞連載小説「威風堂々」の挿絵を担当した日本画家の大串亮平さんがデザインした。

 7曲目の「大隈さんの名演説~卒業生諸君へ~」は、自ら設立した東京専門学校(現早稲田大)の創立15周年記念式典と同時に行われた卒業式の演説を取り上げた。「失敗に打勝(うちか)たなければならぬ 度々失敗するとそれで此(この)大切なる経験を得る」と美しい音色に乗せ語る。

 詩吟やボサノバを取り入れた曲も創作。北原さんは「進取の精神、困難にどう立ち向かうかなど、大隈さんの生き方や考え方を音色に込めた。全体を通して、物語として皆さんの心に届けば」と話す。価格は2千円(税込み)。問い合わせは薩摩琵琶かなこ堂、電話0952(62)8396。(古川公弥)

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