市船橋―佐賀東 前半、競り合う佐賀東・木下(左)=フクアリ

 第99回全国高校サッカー選手権は31日、首都圏8会場で一斉に開幕して1回戦16試合が行われた。3年ぶりの出場となった佐賀県代表の佐賀東は市船橋(千葉)に1-4で敗れ、初戦突破はならなかった。

 前回8強でJ1鹿島に入る須藤らを軸とする昌平(埼玉)は高川学園(山口)に2点を先行されながら追い付き、2―2からのPK戦を8―7で制した。5大会ぶりの優勝を狙う東福岡は日高の2得点で桐蔭学園(神奈川)に2―0で勝った。山梨学院、帝京大可児(岐阜)、神村学園(鹿児島)那覇西(沖縄)なども勝ち上がった。

 新型コロナウイルスの影響で開会式は規模を縮小し、前橋商(群馬)の石倉主将が「日本に明るさを取り戻すために笑顔、勇気、夢、感動、たくさんの思いを届けます」と選手宣誓した。

 1月2日には前回準優勝の青森山田などが登場し、2回戦が行われる。

 

 佐賀東1-4市船橋

 

 佐賀東は市船橋の攻撃を防げず4失点。MF小屋諒征のゴールで一矢報いたものの、初戦突破はならなかった。

 佐賀東は前半、GK山口凜やMF寺﨑朋範を中心に相手の攻撃に落ち着いて対応し、一進一退の攻防が続いた。だが、40分にゴール前のこぼれ球を決められ、0-1で折り返した。

 後半は6分と9分に立て続けに2ゴールを献上。18分にMF小屋のシュートで1点を返したが、37分、再び追加点を決められた。

 

MF小屋が意地のゴール

 3年ぶりに臨んだ冬の大舞台で勝利をつかむことはできなかった。佐賀東は選手権で過去5度の優勝を誇る強豪・市船橋の攻撃を止められずに1-4で敗退。蒲原晶昭監督は「十分にやれたと思っている。ただ、あまりにもあっさりと失点してしまった」と肩を落とした。

 佐賀東は前半、持ち味の丁寧にボールをつなぎ攻撃を組み立てるサッカーを展開した。だが、「相手をさらに崩そうと、チャンスの場面でパスを選択し、ゴールへの意識が足りなかった」と主将のMF寺﨑朋範。前半はシュートを1本も放つことができず、終了間際の40分に先制点を許した。

 後半はそれまでうまく機能していた守備が乱れ、球際で競り負ける場面も目立った。9分までに立て続けに2ゴールを浴び、試合を決定づけられた。

 それでも、18分には切れ味鋭いドリブルで敵陣に切り込んだMF吉田陣平の横パスにMF小屋諒征が反応。ゴール正面から豪快に右足を振り抜いてゴールネット揺らした。小屋は「ゴールしか見ていなかった」と振り返った。

 試合には敗れたが、吉田やMF森田悠斗ら下級生も十分に存在感を発揮。選手たちは80分間を通してゴールを狙い続けた。寺﨑は「コロナ禍で思うようにいかないこともあったけど、多くの人に支えてもらってこの場に立てた」と感謝し、「もっと守備を強くして、ここに戻ってきてほしい」と後輩たちに思いを託した。(井手一希)

このエントリーをはてなブックマークに追加