西宮社に設けられた仮参拝所(奥)。お守りなどを並べるテントも準備された=佐賀市北川副町光法

 11月8日に放火で社殿が全焼した「西宮社」(佐賀市北川副町光法)に仮参拝所が設置された。元日に神事を行い、商売繁盛の熊手やお守りを準備して初詣客を迎える。佐賀のえびす信仰の始まりの地として知られ、西宮社総代会は「再建に向けた第一歩。たくさんの方に来ていただければ」と参拝を呼び掛けている。

 仮参拝所は12月27日朝、火災を免れた「舞台」と呼ばれる建物に設けた。かつて秋祭りで歌や踊りを披露した施設内の畳を敷き直し、神様のより代となる紙と木で作られた「御幣」を置いた。13地区の総代ら約20人が清掃作業をし、熊手やお守りを並べるテントも張った。

 1月1日正午には氏子の繁栄と五穀豊穣を祈願する神事を実施する。3日まで総代が当番でお守りや熊手を頒布するという。

 総代会の西村敏光会長は「850年近く続いた西宮社が火災に遭い、氏子一同さみしい思いをしている。お参りできるように準備した」。日吉高明宮司は「コロナ対策のためマスクを着用し距離感を取って参拝していただければ」。社殿について「再建することは確認したが、具体的にどうするかは協議中。できるだけ早く方向性を決めたい」と述べるにとどめた。

 西宮社は承安2(1172)年に建立されたと伝えられており、佐賀平野の五穀豊穣の神として信仰されてきた。全焼した社殿の近くに、江戸時代中期に造られた佐賀市重要有形民俗文化財の石造えびす坐像、文字恵比須がある。

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