「佐賀市にある巨勢小の北側に見たことのない大きな鳥が1羽います。気になるので調べてください」―。「こちら さがS編集局」(こちさが)に寄せられた声をもとに現場に向かうと、九州では珍しいコハクチョウが飛来していた。
記者が25日に確認したところ、コハクチョウは1羽で、水路を泳いだり、畑の麦を食べたりしていた。近くに住む40代女性は12月中旬、農作業中に気付いたといい「野生のキツネやタヌキにやられはしないかと心配していた」と話す。
コハクチョウはカモ科の水鳥で、普段はユーラシア大陸北部に生息し、冬を越すために温帯まで南下する。日本野鳥の会佐賀県支部の宮原明幸さん(67)によると、日本では宮城県から島根県辺りで越冬する姿が見られるが、九州での目撃情報は少ないという。
宮原さんは「普段は群れで生活する鳥。気まぐれではぐれて、迷い込んだのかもしれない」とみている。けがをしている様子もなく「このまま住み着いたとしても、4月ごろには北へ帰って行く。自然の中の生き物なので、餌をやったり近づいたりせず、静かに見守って」と話した。(森田夏穂)
「こちら さがS編集局(こちさが)」とは?

佐賀新聞と読者が無料通信アプリ「LINE(ライン)」でつながり、書き込みがあった身近な疑問や困りごとを記者が取材する双方向型の報道スタイルです。
以下のボタンから「友だち追加」して情報提供のメッセージやアンケート(随時実施)へのご協力をお願いします。