2019年度の佐賀県内の高齢者虐待件数は、前年度を20件下回る39件だった。家族らによる虐待は16件減の36件で、調査を始めた06年度以降で最少だった。高齢者施設の職員らによるケースは4件減の3件。

 県長寿社会課によると、施設での3件の虐待では70~90代の女性4人が身体的虐待を受けた。職員から頰を手のひらで押さえられたり、味覚の確認としてわさびを食べさせられたりした。緊急でないにもかかわらず、身体拘束を受けたケースもあった。

 施設職員の通報などで発覚、市町が事実を確認し、2件に関しては施設に改善報告書の提出を求めた。

 家族らによる36件の虐待での被害者は39人で、女性が74%、男性が26%を占めた。虐待の類型(複数回答)は身体的虐待が20件で最も多く、次いで経済的虐待13件、心理的虐待12件、介護などの放棄が10件。虐待をした人は息子が27人、娘が8人などとなっている。

 件数が減少した点について県長寿社会課は「潜在的な虐待が起きている恐れもある。引き続き、研修や啓発を進めたい」と話している。(円田浩二)

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