セレモニーで涙を見せるサガン・ドリームスの竹原稔社長=鳥栖市の駅前不動産スタジアム

 J2時代から約10年にわたってサッカー・J1サガン鳥栖のかじ取りを担ってきたサガン・ドリームスの竹原稔社長(59)が退任を表明した19日、サポーターや県内のサッカー関係者からは、地方の一クラブを飛躍させたことへの感謝の声が上がった。

 最終戦後に行われたセレモニー。竹原社長は「この街に、このクラブがあることを誇りに思う。今後もサガン鳥栖の支援をお願いします」と涙を浮かべてあいさつした。その後、報道陣に退任の意向を示した。

 「竹原社長が残してくれたJ1での10年目」。ゴール裏のサポーター団体「ノルド」代表の板山高大さん(37)はそう表現する。元スペイン代表のFWフェルナンド・トーレス選手の獲得などサポーターに夢を与えたその手腕は、一方でチーム人件費の高騰など経営の苦しさも招いた。板山さんは「攻めた経営ができたからこそ、鳥栖がJ1に定着できた」と強調。「竹原社長はサガンファミリーの一員。もっと温かく送り出したかった」

 竹原社長は、将来のトップチームを支える下部組織の強化にも力を入れた。U-15(15歳以下)が全国大会で頂点に立つなど鳥栖の下部組織は全国でも屈指の強さを誇り、今季主力に定着したMF松岡大起(19)をはじめ、トップで活躍するユース出身の選手も多数輩出した。

 県サッカー協会の浪瀬隆一名誉会長(70)は「鳥栖でサッカーをやりたいという子どもは増え、逆に鳥栖を倒したいという選手も出てきた。一つの大きな目標を作ってくれた」と感謝し、「社長としてスポンサー獲得など非常に努力し、よく頑張ったと思う。本当にお疲れさまでした」とねぎらった。(小部亮介)

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