竹原稔社長

福岡淳二郎氏

 サッカー・J1サガン鳥栖を運営するサガン・ドリームスの竹原稔社長は19日、今季限りでの社長退任を表明した。来季までの経営の見通しがつき、「社長としてのミッションは終わった」などと理由を説明した。Jリーグの理事会や株主総会などを経て、退任が正式に承認される。後任には、佐賀県サッカー協会の福岡淳二郎会長が就任する見通し。

 鳥栖市の駅前不動産スタジアムで行われた今季最終戦後、報道陣の囲み取材で表明した。退任理由について、「経営責任での退任ではない。(株主など)ステークホルダーから、代わった方がいいとアドバイスを受けた。サガン鳥栖がよくなるために退任することがいいなら、それでいいと捉えた」と述べた。

 チームの経営状況については「支払いが延滞することがない状態は確保している。債務超過が解消する訳ではないが、チームを運営する上では万全であるという認識」と説明。「次のリーダーが舵を取ってくれたらベストだと思う」とし、退任後は経営にかかわらない考えを示した。

 竹原氏は兵庫県伊丹市出身。サガン・ドリームスの取締役を経て、J2時代の2011年5月に社長に就任した。クラブの経営を立て直し、12年のJ1昇格後は飛躍的に経営規模を拡大させた。海外の名門クラブとの親善試合や元スペイン代表のFWフェルナンド・トーレス選手の獲得など、ファンに夢を与える攻めの戦略を次々に打ち出した。クラブの下部組織を強化し、次世代に向けたチームの土台作りにも尽力した。

 一方で、チーム人件費の高騰や、大口スポンサーの撤退による広告収入の減少が響き、18年度は約5億8千万円、19年度は約20億円と、2期連続の赤字決算となっていた。20年度も新型コロナウイルスの影響で興行収入と広告収入が大幅に減少し、10億円の赤字になる見通しを示していた。(山口源貴)

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