ヒシの実と生クリームなどで作ったひしミルクあんのどら焼き(提供写真)

どら焼きの生地を試作する前田晶子さん(左)と柴田ありささん(提供写真)

 西九州大健康栄養学部(神埼市)の学生が、ヒシの一種「オニビシ」を使ったどら焼きを開発した。千葉県で大量繁殖して活用策を模索していた東京の企業からの依頼を受けて試作を重ね、独特の風味のオニビシをミルクあんとひしあんに仕立てた。20日午前10時から、佐賀市の佐賀玉屋南館西側玄関で販売する。

 千葉県の印旛沼ではオニビシが6千トン自生し、水質や観光に悪影響を与えるため、全て廃棄処分される。有効活用できないかと、東京の企業が、ヒシの研究や商品開発を手掛ける西九州大に相談。2015年度から研究をスタートさせ、本年度は3年の柴田ありささん(21)と前田晶子さん(21)が商品開発に取り組んでいる。

 10月に千葉県で開かれるイベントに向けておつまみの商品の試作を続けていたが、新型コロナウイルスの影響で中止になった。柴田さんと前田さんらは「研究成果を生かしたものを一般の人に評価してもらいたい」と、県内のイベントでの出品を模索。幅広く食べてもらえるものを、とおつまみではなくお菓子に切り替えて検討を重ね、どら焼きを完成させた。

 オニビシは独特の匂いがするため、嫌みにならないような風味を出す工夫としてヒシの実を甘露煮にした。こしあんに加えた「ひしあん」は、つぶあんのような食感を楽しめる。ミルクあんは、湯がいて裏ごししたヒシの実に生クリームなどを加え、白インゲン豆を使わずに作った。また生地は地元の大串製菓店の協力もあり完成した。20日は計100個を販売する予定。

 企業から依頼されたおつまみは開発を続けるといい、今回、想定外の展開でどら焼きが完成した。柴田さんと前田さんは「昔、ヒシを食べていた世代に懐かしんでもらえたら」などと話している。(西浦福紗)

このエントリーをはてなブックマークに追加