「クチナシ」(実)

 おせち料理の一つで、栗を煮込んでつくる「金団(きんとん)」は金運呼ぶ縁起物とされています。これを鮮やかな黄色にするために用いられるのがクチナシの果実です。クチナシは6~7月に強い芳香を持つ白い花を咲かせ、日本の中部から九州、東南アジアなどの暖地に自生しています。

 10~11月に赤く熟す果実は生薬名を山梔子(さんしし)といい、薬効は止血や消炎・鎮静作用があります。また、薬用に限らず黄色の着色料(染料)として古くから使われてきました。

 クチナシの名は、果実が自然に割れず種子がこぼれる口がないことに由来しています。そんなクチナシで染めた金団を元日に食べると、金運を呼び寄せ、財布のひもを固く締めて過ごす1年になるのではないでしょうか。(中冨記念くすり博物館)

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