使用済み核燃料の中間貯蔵施設について、電気事業連合会が17日、原発を持つ電力会社で共同利用を検討することを表明した。九州電力玄海原発がある佐賀県東松浦郡玄海町の脇山伸太郎町長は、青森県むつ市など地元への説明が後回しにされたまま検討が進んでいた状況に「そのようなことが、あっていいのか」と疑問を投げ掛けた。九電は今後の原発政策の動きを注視する姿勢を見せた。

 中間貯蔵施設の地元のむつ市の宮下宗一郎市長は同日、電事連がひそかに案の検討を進めたとして「地元軽視の極みだ。直ちに受け入れることにはならない」と反発した。これに関し脇山町長は「むつ市にとっては寝耳に水といった感じに受け取れる」と電事連の対応に疑問を呈した。自治体に原発関連の施設を置くことについて脇山町長は「電事連(事業者)はお世話になる立場」とくぎを刺した上で、「しっかりと情報共有し、信頼関係を築くことが必要」と述べた。

 共同利用が実現した場合、九電を含めた他電力から使用済み核燃料を搬入できるようになる。九電は「今後の電事連の検討状況を注視していく」とした上で、「再処理するまで一時的に使用済み燃料を安全に貯蔵管理することについて、自社の責任の下でしっかり取り組んでいく」とコメントした。

 電事連は、プルサーマルの導入を目指す原発の目標数を、下方修正することも表明した。玄海3号機ではプルサーマルを行い、20体のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が装塡(そうてん)されている。

 脇山町長は「町として大きな影響はなく、今後も推移を見守る。他社のMOX燃料受け入れや、4号機での新たなプルサーマルの実施は聞いていない」と話した。九電も下方修正を受け「以前から3号機1機でプルサーマルを実施すると計画しており、変わりはない」などとコメントした。(岩本大志、中村健人)

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