シンポジウムでは、事業承継をテーマに行政や金融機関、M&Aの支援事業者らが意見を交わした=佐賀市のガーデンテラス佐賀ホテル&マリトピア

 佐賀県内の中小企業や小規模事業者で後継者不足が課題となる中、「事業承継シンポジウム」(佐賀新聞社主催、佐賀県後援)が15日、佐賀市で開かれた。事業を引き継いだ若手経営者が企業戦略を紹介したほか、行政、金融機関、M&A(企業の合併・買収)支援事業者による討論もあり、地域の活力維持に向けて継続的な支援の重要性が強調された。

 シンポジウムは2部構成で、第1部では木寺石油(武雄市)の児玉浩三社長、サンデイズ(佐賀市)の松本幸助社長、有明・潮風ファーム(小城市)の下村一王社長の3人が登壇。長く続いてきた企業の営業エリアを引き継げることや、障害者が働く場の確保、天候や市況に左右されない経営基盤の確保など、事業承継に至った三者三様の思いを語った。

 第2部では山口祥義知事と商工中金の青木剛常務執行役員、クロスダM&Aセンター(佐賀市)の石﨑広文社長が県内の事業承継の現状や課題について論議。進行役は佐賀新聞社の澤野善文常務・編集本部長が務めた。

 石﨑氏は県内で年間300社を超える事業承継が必要であることを紹介し、「悩んでいる方はたくさんいる。市役所の中など、もっと気軽に相談できる場所が必要」と述べた。青木氏は「譲渡する側が自社の強みを明確に認識していない場合がある」とし、金融機関が事業性評価などを通して「見える化」することが大切と訴えた。

 山口知事は「親族承継でなければ廃業を選ぶ人もいるが、大切な技術やネットワーク、顧客のリストについて『失われることがもったいない』という流れを県全体でつくれれば」と話し、行政や金融機関、商工団体などが連携した取り組みをさらに強化していくことを確認した。(大橋諒)

(シンポジウムの内容は後日詳報します)