井上祐輔議員(右奥)の質問に対し、手を挙げて答弁に臨む県警の杉内由美子本部長(左奥)=県議会棟

 福岡県太宰府市で昨年10月、同市の女性=当時(36)=が暴行されて死亡し遺棄された事件で、女性の家族が事件前に鳥栖署に相談していた問題を巡り、10日の県議会総務常任委員会で、議員は「県警と遺族の間に認識の違いがある以上、再調査をするべき」と追及した。県警は「被害者の女性に直ちに危害が及ぶとは認められなかった」などとこれまでの答弁を繰り返し、改めて再調査を否定した。

 井上祐輔議員(共産)が質問した。県警の内部調査について「調査する上で当事者に話を聞くことが第一だったのでは」とただした。これに対し、県警の井手栄治刑事部長らは7月に遺族に説明を行った際に意見を聞いたことや、12月5日に2度目の説明の場を設けたことなどを示した。

 事件の受け止めについて、井上議員が「遺族への謝罪はないのか」と2度確認したが、杉内由美子本部長は、これまで通り「被害女性の死を重く受け止め、本件を今後の教訓としていく」との答弁にとどめた。

 さらに井上議員は「第三者を入れた調査が原因の究明につながる。本部長の見解は」と尋ねたが、杉内本部長は「慎重に事実を確認した。再度の調査を行う予定はない」と強調した。

 事件は昨年10月、太宰府市内の車内から女性の遺体が見つかり、その後の福岡県警の捜査で4人が死体遺棄などの容疑で逮捕された。亡くなる前、女性の家族は鳥栖署に複数回相談していた。佐賀県警は、今年10月に内部調査結果を公表したが、遺族側は「でたらめだ」などと批判している。(小部亮介)

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