他地域との往来、不急な外出の自粛要請や注意喚起をしている都道府県

 新型コロナウイルス感染症の「第3波」が広がる中、他地域との往来や不急の外出について、佐賀など少なくとも35の都道府県が住民に自粛や注意を呼び掛けていることが9日、共同通信のまとめで分かった。年末年始を前に、帰省分散などの要請も出始めた。国内では同日、新たに2810人の感染者を確認。重症者も555人で、いずれも過去最多となった。

 西村康稔経済再生担当相は11月25日「この3週間が勝負」と述べ、集中的な対策を訴えた。それから2週間がたつが、感染拡大には歯止めがかからず、北海道や大阪で医療体制が逼迫(ひっぱく)。警戒感が全国で高まっている。

 35都道府県による呼び掛けは、明確な自粛要請から慎重な判断のお願いまで、内容の強さはさまざまだ。高齢者や基礎疾患のある人に対象を絞ったり、会食を控えるよう求めたりしている地域もある。

 佐賀県は首都圏や関西圏、中京圏、北海道との往来をできるだけ自粛するように呼び掛けている。

 茨城や愛知、宮崎などは、感染拡大地域との往来を控えるよう要請。宮崎県は「県外由来の感染が多く、リスクを持ち込まないようにするため」と説明する。

 中国地方5県は「東京、大阪、札幌などとの往来は必要性を十分に検討し、慎重に判断を」とする知事の共同メッセージを公表した。

 年末年始については、帰省や初詣の際に3密(密閉、密集、密接)が生じないよう、岩手、徳島、福岡などが時期の分散を呼び掛けている。往来や外出の自粛は求めず、年末年始の対策だけを訴えている地域もある。

 政府の新型コロナ感染症対策分科会の尾身茂会長は9日の衆院厚生労働委員会で「Go To トラベル」を使った旅行は「不要不急の外出」に含まれるとの見解を示し、感染が急拡大する地域では一時中止すべきだとの考えを改めて表明した。

 一方で、国民の間に強い危機感が浸透していない可能性をうかがわせるデータもある。

 NTTドコモがスマートフォンの位置情報を基にまとめた全国主要駅・繁華街の人出データによると、西村氏が「勝負の3週間」と訴えてから初の週末となった11月28、29日は調査した95地点の7~8割で人出が減少したものの、早くも翌週末には増加に転じた地点が過半を占めた。【共同】

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