年明けに受験シーズンが迫る中、季節性インフルエンザのワクチンが不足する医療機関が出てきている。新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備えた自治体の費用助成もあり、希望者が増えているとみられる。厚生労働省は「12月上旬に一部のメーカーから再入荷する予定」としているが、各医療機関への入荷の時期は不透明という。

 唐津市の済生会唐津病院では11月中旬、2160人分のワクチンが終了した。接種が始まった10月1日から希望者が多く、例年より約1カ月ほど早く在庫切れになった。連日問い合わせがあり、再入荷の予定はないという。

 「こんなに早いペースでなくなるのは初めて」。佐賀市の矢ケ部医院では10月中旬には初めの供給分が底をつき、4日現在は一般外来の受け付けができない状況という。市内の別のクリニックでは11月末から、重症化のリスクが高い65歳以上の高齢者のほか、妊婦や高校生以下の子どもに予防接種を絞っているという。

 全ての病院でワクチンが底をついているわけではなく、かかりつけの来院者だけから一般外来に切り替えた医療機関もある。

 厚労省によると、今季のインフルエンザワクチンは昨季より約12%多い約6650万人分。佐賀県でのワクチン供給量の目安は本数で約22万本としており、ワクチンの在庫状況は各病院だけが把握している。

 佐賀県内39カ所の医療機関では4日現在、インフルエンザの患者はゼロ。前年同時期は143件で、11月中旬から流行期入りしていた。佐賀大医学部の青木洋介教授(感染症学)は「多くの人がマスクを着用し、ウイルスが入り込む余地がないのだろう」と話し、「手洗い、うがいやマスク着用など予防法は新型コロナと同じ」として感染予防を呼び掛ける。(横田千晶)

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