農林水産省が発表した2020年の「農林業センサス」(速報値)によると、佐賀県内で農業を主な仕事とする「基幹的農業従事者」は約1万9千人で、5年前と比べて約2割減ったことが分かった。年齢別にみると、70歳以上が45%に達するなど高齢化も深刻になっている。一方、農家1経営体当たりの耕地面積が5年前より増えて3・0ヘクタールとなるなど、農地の集積はある程度進んでいる。

 農業に携わる県内の個人経営体は1万3416(5年前より16・1%減)で、団体経営体は911(同11・2%減)。基幹的農業従事者は1万9014人だった。調査項目の変更はあるものの、相当する5年前調査の2万3966人から20・7%減った。2010年と比べると31%減で、県内はこの10年で農業をする人が3割以上減った計算だ。

 平均年齢は65・9歳(全国67・8歳)で、10年前に比べて2・7歳上昇。65歳以上の占める割合は63・7%で5年前から5・5ポイント増加した。

 年代別にみると、最も多いのが60代(60~69歳、以下同じ)の5833人で全体の30・7%。70代もほぼ同数の5831人で30・7%おり、60、70代で全体の6割を超す。80歳以上も2667人、14・0%を占め、高齢化は限界まできていることがうかがえる。

 一方、若者は極端に少なく、20代は250人(1・3%)、30代は912人(4・8%)。40代も1319人(6・9%)で、深刻な後継者不足や担い手不足が数字にも明確に現れている。

 全国でみても、農業従事者は比較可能な1985年以降、一貫して減少している。全国のこの5年の減少率は22・5%で、県内とほぼ同じ動向となっている。

 耕地面積の規模別で経営体数を比較すると、最も多いのは0・5~1・0ヘクタール未満の4134で全体の28・9%で、これより狭い0・3~0・5ヘクタールが2218で15・5%。逆に広い1・0~1・5ヘクタールが2150(15・0%)と続き、この三つ、0・3~1・5ヘクタールの比較的小規模な経営体が全体の6割を占めている。

 20ヘクタール以上は394で2・8%で、150ヘクタール以上も13ある。規模の大きな経営体も増えており、1経営体あたりの平均耕地面積は3・0ヘクタール(九州平均は2・2ヘクタール)。10年前の2・5ヘクタール、5年前の2・7ヘクタールから着実に増え、農地の集積が進んでいることがうかがえる。(宮里光)

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