自転車事故で自身や相手がけがをしたり、死亡したりした際に保険金が支払われる「自転車保険」について、佐賀県は3日、加入に関する「努力義務」を条例で定めることを検討する方針を明らかにした。自転車が歩行者にぶつかってけがをさせ、裁判で高額の賠償が命じられる事例が全国的に相次いでおり、県内でも自転車事故に備えて保険への加入を促す。

 県は2001年に「交通安全の確保に関する条例」を定め、自転車の安全な利用などを促しているが、自転車保険の加入までは明記していない。定例県議会一般質問で中村圭一議員(自民)が対応をただし、原惣一郎県民環境部長が「自転車事故による高額賠償事例が発生していることは事実」と全国的な傾向を踏まえた上で「条例改正の中で保険加入についても追記する形で検討している」と答弁した。

 9月末時点で、保険加入の努力義務を条例で制定しているのは熊本県など11道県。保険加入を義務付けているのは福岡県など16都府県に上っている。

 警察庁のまとめでは、2019年の自転車関連事故8万473件のうち、自転車側が過失の最も重い「第1当事者」になった加害事故は1万5673件(19・5%)に上る。事故によっては刑事罰に問われることに加え、民事上の責任も発生する。

 県警交通企画課によると、県内で19年に発生した自転車が関係した交通事故は554件だった。(岩本大志)

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