自治体が新型コロナウイルス対策に充てる交付金を巡り、テレビの情報番組で佐賀県の使い方が疑問視されたことを受け、山口祥義知事は2日の定例県議会一般質問で、交付金の約95%を医療・介護の現場や打撃を受けた事業者の支援に使っているとし「残り5%で佐賀の将来を考えた布石を打つことも大事だ。国が交付金の対象とするものは活用していく」との認識を示した。県議側は「県の取り組みに疑問を持った県民に説明責任を果たすべき」などと指摘した。

 山口知事は答弁で内閣府所管の「地方創生臨時交付金」については地方創生を支援する側面があり、「幅広く使える自由度の高い交付金」との考えを述べた。国が示す活用事例を参照し、必要に応じて国に相談して交付金に適合する事業か判断しており、これまでに96億円を予算化している。

 交付金にはもう一つ、医療提供体制の整備や福祉施設の感染拡大防止など直接的なコロナ対策の意味合いが強い厚生労働省所管の「包括支援交付金」があり、佐賀は229億円を入院病床の確保や医療機関への支援に使っている。

 山口知事は、二つの交付金の80%を感染者や医療現場を守ることに使い、15%を打撃を受けた事業者の支援に使っていると説明。残り5%を飲食店の店先の歩道にテラス席を設ける「ナイトテラスチャレンジ」や高校総体、高校野球の代替大会開催、観光誘客に使っているとした。番組で批判されたコロナ患者への誹ひ謗ぼう中傷を戒める鐘を設置する事業も「5%の中に入っている」とし、「構想力を持って新しい布石を打つことも大事」と理解を求めた。

 県議側は「県の取り組みは県民の理解を得ながら進めていくべきもの。コロナ対応はこれからも続く。県民の納得感を得られるよう、知事が説明責任を果たすことが重要だ」などと注文した。山口知事は「思いを伝えることは難しいと痛感している。議会の意見に謙虚に耳を傾け、県民と思いを共有できるよう真剣に努力を積み重ねたい」と答えた。(取材班)

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