泉山一丁目遺跡、中樽一丁目遺跡の発掘調査の報告展「足もとに眠る有田焼工房を探る!」=有田町泉山の町歴史民俗資料館東館

釉石を砕く踏み臼。くぼみは杵でついた跡=有田町泉山の町歴史民俗資料館東館

クルマツボの構築部材=有田町泉山の町歴史民俗資料館東館

出土した陶磁器524点を展示=有田町泉山の有田焼参考館

 有田町の泉山一丁目遺跡と中樽一丁目遺跡の発掘調査を報告する企画展「足もとに眠る有田焼工房を探る!」が、同町歴史民俗資料館東館と有田焼参考館で開かれている。同町で初確認した踏み臼遺構のほか、出土した陶磁器など約600点を展示。従来は絵画や文字史料でしか分からなかったかつての有田焼生産の様子をうかがうことができる。20日まで。入場無料。

 両遺跡は2013~15年、県道泉山大谷線の街路整備事業に伴い、同町教委が発掘調査した。中樽の遺跡からは17世紀中ごろから19世紀に至る有田焼の工房跡4軒ほどが、泉山の遺跡からは砕いた陶石から粘土(陶土)を作る明治期の水簸(すいひ)施設が完全な形で見つかった。

 企画展は4章構成。第1~3章は、調査概要や発掘道具、有田焼生産の歴史が分かる史料で構成している。

 第4章は両遺跡の出土物を集めた。中樽の遺跡では、町内初出土の踏み臼の底石を展示。釉石(ゆうせき)粉砕用とみられ、水力で陶石を砕く唐臼と異なり、人力を用いたとされる。ろくろを設置したクルマツボの構築部材も見学できる。泉山の遺跡からは水簸施設を構成した板を紹介している。陶磁器は年代ごとや特徴別に分けて524点を並べている。(古賀真理子) 

有田町歴史民俗資料館企画展「足もとに眠る有田焼工房」(2020年11月26日)
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