歴史民俗資料館の企画展

 木々の葉が鮮やかに色づき、まさに秋らしい秋の到来。コロナ禍で行楽の是非が問われる中、幸い有田では感染の兆候はなく、今月19日から23日には、恒例の「秋の有田陶磁器まつり」も開催された。今年は春の陶器市がやむなく中止となり、例年以上に期待も大きかっただけに、無事開催できたことは望外の喜びである。この経験を今後の観光の模索に向けて生かしてほしい。

 この季節には、例年、有田町歴史民俗資料館周辺の紅葉も見頃を迎え、隣接する国史跡泉山磁石場や、近接する国天然記念物「有田のイチョウ」の紅葉と相まって、有田の見どころの一つとなっている。

 これに合わせて歴史民俗資料館では、毎年企画展を実施しており、本年度は12月20日までの会期で、「足もとに眠る 有田焼工房跡を探る!~ 泉山一丁目遺跡・中樽一丁目遺跡発掘調査報告展~」を開催している。泉山大谷線街路整備に伴い2013~15年度に実施した発掘調査の成果を一般公開するもので、これまでは県指定重要文化財の「染付有田皿山職人尽し絵図大皿」(有田陶磁美術館蔵)などでしか知り得なかった、かつての磁器工房の姿を現代によみがえらせようという企画である。 

 工房跡では、そこに築かれた各製作工程上のさまざまな施設が発見されているとともに、膨大な数の陶磁器類が出土している。ぜひ一度足を運んでいただき、往時のくらしの一端に触れていただければ幸いである。(有田町歴史民俗資料館長・村上伸之)

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