カラオケボックスでマスクを着けず部屋の奥で歌ったとき(上)と、換気口の下に立ちマスクを着けて歌ったときの飛沫のシミュレーション(理化学研究所、神戸大提供)

 スーパーコンピューター「富岳」で新型コロナウイルス対策を研究する神戸大や理化学研究所のチームは26日、「カラオケボックスでは換気口の下に立ち、マスクをして歌うと飛沫(ひまつ)の拡散が抑えられる」とのシミュレーション結果を発表した。

 また「野外でも密集すれば感染リスクは高い」「タクシーでは外気導入モードでエアコンを使えば、窓を開けなくても飛沫は効率的に排出される」とした。年末年始にかけ利用が増えるカラオケやタクシーのほか、バーベキューなど野外活動に伴うリスクを調べた。

 チームによると、多くのカラオケボックスには換気機能が付いており、換気口の下に立ち、マスクやマウスガードを着けて歌うと室内に微小な飛沫が拡散するのを抑えられることが分かった。さらにエアコンで空気をかき回すと、飛沫が漂い続けるのが抑えられた。

 野外はテーブルを10人で囲んで会話する場面を想定。無風状態では飛沫は発した人の正面の人に最も多く到達するが、毎秒1メートル以下の微風が吹くと広がり、風下の3~4人がかぶる形になる。

 飛沫を出す人との距離が1メートル以下の場合はマスク着用、1・7メートルなら効果の劣るマウスガードでもリスクはほぼゼロになるとした。風が毎秒2メートル以上だと飛沫は拡散され、リスクはないとみる。

 タクシーの場合、運転手から出る飛沫は後部座席との間にパーティションを置き、運転席の窓を5センチほど開ければ排出が速い。後部座席の客から出た飛沫の排出はエアコン頼りで、マスク着用が重要だとした。

 航空機内も分析。外気の取り入れや高機能フィルターにより、室内の空気は3分あれば浄化される。ただ、座席を起こした状態でせきをすると飛沫は前の座席に当たるのに対し、後方に倒した状態だと前の人のところに落ちる。マスクをし、大小の飛沫の拡散を抑えるべきだとした。

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