畑に腰を下ろし、自然薯を掘り出す武富信孝さん(右)ら=多久市北多久町小侍

武富信孝さん(中央)の呼び掛けに応じ、休耕田を活用して自然薯作りに励む住民たち=多久市北多久町小侍

 多久市北多久町の休耕田で自然薯(じねんじょ)を作っている人たちがいる。現役を退いた5人の元サラリーマンたちで、定年後の趣味や健康維持のため20年以上、手付かずのままだった土地を借りて1年前に栽培を始めた。いずれも農業は未経験だが「地域のちょっとした名物になれば」と、収穫期を迎えた畑で作業に励んでいる。

 10年ほど前に地元の企業を定年退職した武富信孝さん(69)が、担い手不足などで荒れていく自宅周辺の田畑を見て一念発起。元市職員や同世代の知人ら4人を誘い、生い茂った草木を刈って一から耕した。「せっかく作るなら珍しいものを」と自然薯の育て方を独学で身に付け、約200平方メートルで栽培している。

 自然薯は山芋の一種で、長芋よりも細長く、粘りがあるのが特徴。春に種芋を植えて冬に収穫する。今季の初収穫は21日に行われ、長さ60センチほどに育った自然薯を約100本掘り出した。昨年よりもやや小ぶりだが、武富さんは「自然が相手だから、そう簡単にはうまくいかない。何がだめだったのか、仲間とワイワイ言いながら息長く続けたい」と話す。

 100グラム当たり250~300円で販売しており、今後は直売所などへ販路を開拓し、作付面積の拡大を目指すという。購入などの問い合わせは武富さん、電話080(5275)6999。(谷口大輔)

このエントリーをはてなブックマークに追加