呼子の歴史的な町並みの保存へ向けて応援していきたいと語る小林万里子副知事=唐津市の呼子公民館

重要伝統的建造物群保存地区選定の流れなどを解説する元文化庁調査官の江島祐輔氏=唐津市の呼子公民館

重要伝統的建造物群保存地区選定の流れなどが紹介された呼子まちなみ講演会=唐津市の呼子公民館

 唐津市呼子町の歴史的な町並みを保存し、活気あるまちづくりにつなげようと、小林万里子副知事や元文化庁文化財調査官による講演会が18日、呼子公民館で開かれた。町民ら約90人が参加し、国の重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)の選定を受ける意義や必要性について理解を深めた。

 文化庁課長の経歴がある小林副知事は伝建地区の特徴を示して「歴史的文化的な町並みはインスタ映えし、行きたくなる」と語り、空き家や古い家の保存の課題を挙げた。修理が自由にできなくなるのではという懸念には「逆に個人で直さないといけないものが行政の支援、助言を受けられる」とし、「外観は改修に規制があるが、屋内は対象にならない」と説明した。「すてきな町並みが残っており、選定へ向け応援していきたい」と述べた。

 元文化財調査官で鹿島市都市計画係長の江島祐輔氏は、鹿島の肥前浜宿の事例に触れて「住民のやる気、首長のやる気、行政担当者のやる気の三つがそろわないとうまくいかない」と強調した。その上で「伝建地区になることが目的ではない。制度を活用し町並みを保存する取り組みを通して、町を元気にすることが目的である」と指摘した。

 呼子は、捕鯨文化を伝える「鯨組主中尾家屋敷」や「永井家住宅」をはじめ、呼子港の海岸沿いに江戸、明治期の古い商家や漁師の町並みが残っている。講演会は、港町呼子まちなみ保存協議会(内田泰久会長)が伝建地区選定を目指す活動の一環として企画した。(辻村圭介)

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