漁業者側弁護団の堀弁護士(中央)から諫早湾の漁獲量などについて説明を聞く大串衆院議員(左)=東京・永田町の衆院第2会館

 国営諫早湾干拓事業(長崎県)で、潮受け堤防の開門確定判決から12月で10年を迎えるのを前に漁業者側弁護団は17日、東京都内で国会議員に相次いで面談し、国会内での活発な議論と問題提起を要請した。佐賀県関係では立憲民主党の大串博志衆院議員(佐賀2区)が面談し、近く農林水産委員会で質問する考えを示した。

 堀良一弁護士らが複数の国会議員事務所を訪問し、国との和解協議に関する上申書や諫早湾における漁獲量の推移を説明した。国が漁獲量が増加傾向に転じたと主張している点に対し「単価の安いシバエビが増えており、漁獲の質の面で劣化していることは明らか」と反論した。

 大串氏は「農業者と漁業者の双方が納得できる和解のイニシアチブを取れるのは国」と指摘し、国の姿勢をただす意向を示した。要請後、堀氏は「開門の確定判決から10年を迎える。この節目に、判決に従わない国の問題を改めて提起してほしい」と述べた。

 福岡高裁は2010年12月、国に開門を命じる判決を出した。弁護団は、開門を命じた確定判決の強制執行への対抗措置として国が起こした請求異議訴訟の差し戻し控訴審で争っている。(山口貴由)

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