「データが天文学に役立つとうれしい」と語る佐賀市星空学習館の早水勉副館長

 佐賀市西与賀町にある市星空学習館で副館長を務める早水(はやみず)勉さん(58)=同市唐人=が、2019年度の日本天文学会天文功労賞を受賞した。小惑星ファエトンの観測を主導したことが評価され、02年度以来2度目の功労賞に輝いた。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と千葉工業大がファエトンの探査計画に取り組んでいる。早水さんは、天体が恒星を隠す現象「掩蔽(えんぺい)」の専門家で、東アジアのアマチュア天文家による掩蔽の観測データを集約する役目をしている。同大の依頼を受け、ファエトンの掩蔽観測チームを結成してデータを集めた。

 早水さんは鹿児島県薩摩川内市出身。幼い頃から星が好きで、中学2年の頃に親から買ってもらった天体望遠鏡で観測に熱中し「勉強をしなくなって一時は取り上げられた」と笑う。

 九州大工学部に進み電機系の会社に勤めたが、星への思いを捨てられず、1998年に地元に設立された「せんだい宇宙館」の副館長に就任し、2008年に館長に。18年に佐賀市星空学習館に招かれ、本年度からは県内の小学校で星の授業も開いている。

 同賞を2度以上受賞したのは3人目で「天文学はアマチュアが貢献できる学問」と早水さん。3月に予定されていた表彰式が、新型コロナウイルスの影響で延期、さらに中止になり、最近、賞状が届いた。「佐賀のみんなに祝ってもらってうれしい」と笑顔を見せた。(花木芙美)

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