佐賀県では信号機のない横断歩道で、8割以上が停止しない―。日本自動車連盟(JAF)の全国調査で、そんな実態が浮かび上がった。県内の一時停止率は18・1%で、全国平均を3・2ポイント下回った。県警は「歩行者がいるときの横断歩道の一時停止は、マナーではなくルール」とし、取り締まりを強化している。

 調査は、1分間の交通量が3~8台程度の片側1車線で、信号機のない全国の横断歩道94カ所で8月に実施された。県内では2カ所で行われ、JAF職員が歩行者役になって1カ所50回ずつ、横断しようとする際に一時停止しなかった自動車の台数を数えた。

 都道府県全体で計9434台のうち、2014台(21・3%)が一時停止した。停止する割合が最も高かったのは長野県で72・4%だった。佐賀県は昨年の20・9%を2・8ポイント下回り、順位も16位から30位に下がった。

 県警交通企画課によると、9月末現在の人身事故2712件のうち、歩行者が関係する事故は195件。減少傾向にあるが、全体の人身事故件数に占める割合は7・2%で、直近の5年間で最も高くなっている。死者26人のうち13人は歩行中で、このうち3人が横断歩道上での事故だった。

 道交法では、横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合は一時停止し、横断を妨げてはならない。違反者には反則金6千円~1万2千円、2点減点の行政処分が科され、立件されると3月以下の懲役か5万円以下の罰金もある。

 県警は「ゼブラ・ガード作戦」と銘打ち、横断歩道での対策を強化しており、9月末現在で1063件の違反を取り締まっている。中原和雄交通部長は「歩行者優先の意識を根付かせる取り組みを進めていく」と話した。(松岡蒼大)

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